あなたの本当の居場所は? 定年退職後もエネルギッシュに生きる秘訣は「人生の大事業」

あなたの生きる意味は何ですか?と聞かれたら、「仕事が生きがい」「仕事のための毎日」と感じている人は多いのではないでしょうか。

仕事に生きがいを感じ、やりがいを持って働けるのはすばらしいことだと思います。

一方で、人とのつながりは同僚や取引先の人ばかりで居場所は職場だけ、という人も多く、定年退職後に人との関わりが極端に少なくなる人もあります。

定年退職したあとに自分の居場所を見失ってしまうのはなぜなのでしょうか。

それは、一人の人間として一生のうちに果たすべきことと、多くの時間を費やす仕事とを混同してしまっているからです。

自分は何のために生きるのかがハッキリすれば、いくつになっても、仕事をしている人も退職した人も、変わらずエネルギッシュに生きることができます

目次

居場所のない男性、増えています

仕事ひとすじ40年、一家をささえる大黒柱として働いてきたけれど、年齢には勝てず定年退職。

定年後のセカンドライフでなんといっても一番つらいのが「居場所が無いこと」といわれます。

これまでは会社に行けば自分のデスクがあり、任されたポジションがありました。しかし、家庭に戻ると、いつの間にやら居るべき場所がないのです。

ずっと家にいると、奥さんの視線に耐えきれず、図書館などに避難する男性も少なくないそうですが、そんな生活はつらいですよね。

女性はカルチャーセンターに行けば共通の趣味を持った友だちができたり、近所にはお茶友だちがいたりして、いつも周りに友人がいます。

一方、同僚や取引先といった仕事に関係する人をのぞいて、ほとんど人間関係を持ちません。群れない生き物なのです。

退職前に家庭のことはあまりせず、定年後は家から出なくなり食事や洗濯などすべて妻にやってもらう。その積み重ねの結果、長年つれそった妻から別れを告げられる熟年離婚も少なくありません。

独りは、向かう先を知るための時間

今まで人生をかけてきた仕事を引退したり、大切な家族と別れたりすると、心にぽっかりと穴が空いた気がして途方に暮れてしまいます。

やるべきことが無くなるというのは、とても寂しく、物悲しいものです。

そんな時は、ただ寂しさに浸るのではなく、この時間を利用して人生について深く見つめる時間をとる、というのはいかがでしょうか。

独りの時間とは、これからの自分が向かう先や、生きていく上で大切なことを知る得難い機会でもあるのです

人生に残された時間は何をするためのものなのか、自分の居場所はどこなのか、どこに向かって進むべきなのか、忙しい時には取り組めない人が多いものです。

じつは、あなたにはとても大切な仕事があるのですよ、と人生の大事業を明らかにされた教えが仏教です。

ほんとうの大事業を果たし、輝く毎日を

仏教と聞くと葬式や法事、お墓を連想する人も多く、死んでから用事のあるものと思われがちですが、そうではありません。

生きている今、やり遂げねばならない大きな仕事がありますよ、と教えられているのが仏教なのです。

では「大きな仕事」とは何でしょうか?

親鸞聖人はその仕事のことを平生業成と教えられています。

平生業成」と書いて「へいぜいごうじょう」と読みます。

「平生」とは、死んだ後ではない、生きている現在ということです。

「業」とは、事業の業(ぎょう)の字を書いて仏教では「ごう」と読みます。親鸞聖人は人生の大事業のことを「業」と言われています。

大事業といいましても、松下幸之助がやった事業や、豊臣秀吉や徳川家康の天下統一の事業などではありません。

人生の大事業です。言い換えますと、人生の目的ということです。何のために生まれてきたのか、何のために生きているのか、苦しくともなぜ生きなければならないのか、ということです。
 
すべての人にとって、これ以上大切なことはありません。
 
最後の「成(じょう)」とは、完成する、達成するということです。

定年退職までの「仕事」とは根本的に違う「大事業」です。

退職までの仕事にはキリがなくこれで完成した!ということがなく、年齢とともにまだやりたかった仕事を無理矢理リタイヤせねばなりませんでした。

それに比べて「人生の大事業」には、これで求まった、達成した、完成した、というゴールがあります

そして、人生の大事業を果たした時、「生まれてきてよかった、生きてきてよかった!」と自分の人生に満足し、明るい毎日になるのです。

ではどうすれば「人生の大事業」を完成させることができるのでしょうか?それは「聞く一つ」と、聞くことを教え勧められています。

大事業をともに学ぶ人はかけがえのない友だち

職場の付き合いは退職すると連絡も取り合うことも少なく、受け取る年賀状の枚数は、退職後にガクッと少なくなった、と苦笑いする方もあります。

それに比べて「人生の大事業」には、関係のない人はありませんから、世代や性別に関係なく、ともに学ぶ人同士がつねに心の支えになります

自分にはこれ一つ果たさなければならない、という大事業を知らされた人同士、ともに人生の目的に向かって進んでいく、かけがえのない友となるのです。

仏教にはそんな「人生の大事業」がくわしく教えられています。その大事業が分かれば、第二の人生は明るく元気な毎日になります。

仏教には人生の大事業が詳しく教えられています。その大事業が分かれば、第2の人生を明るく踏み出すことができます。

仏教を聞いてあなたの大事業を知り、果たして、本当の居場所を見つけていただきたいと思います。

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